『社会的創造力は都市再開発が引き起こす衝突に対し何ができるのか?』をサブタイトルにしたこの会議には、各地で再開発問題に取り組んでいるNGOが集まり、それぞれの取り組みを報告しました。
セイブ・ザ・下北沢からは木村和穂が参加して下北沢の状況について報告してきました。以下そのレポートです~
2007年4月23日(月)
何でも見てやろう
エル・プラット空港に着いたのは午後7時過ぎ。空港の外に出た瞬間、ワッとするような暑さに包まれた。「これでこそスペイン!」などと内心浮かれる気持ちもあったが、さすがに15時間エコノミー・シートに縛りついていただけあって体が重い。両替を済ませて外に出ると、夕方の5時を過ぎているのに真昼間のように明るい。
日本を発つ前日に「申し訳ないけど空港まで迎えにいく人手がないので、カタルーニャ広場に着いたら電話をください」というメールがCity Mine(d)のメンバーであるマリアーノさんから届いていたので、バスで「カタルーニャ広場」を目指す。
バスが市内に入ると街には人が溢れてる。バイクは脇からどんどんすり抜けていき、クラクションが鳴り響く。僕の知っている整然とした「ヨーロッパ」とはかなり違う。そうだ、ここはバルセロナ。
よし、これから一週間、バルセロナを何でもみてやろう!
KRAXというイベント
マリアーノさんというのは、今回のKRAXというイベントをオーガナイズしているCity Mine(d)のメンバーの一人である。City Mine(d)というグループは、もともとベルギーのブリュッセルで活動を始めたNGOで、都市計画への市民参加を求めたり、公共空間をつかったアートプロジェクトを行なったりするなど、ヨーロッパの各都市で幅広く活動しているらしい。
彼らが企画したKRAXとは、各国の主要都市で起きている都市再開発に対して草の根的活動をしているグループを集め、それぞれのおかれている状況や取り組みについて報告し、アイディアを交換することが目的だそうだ。今回「セイブ・ザ・下北沢」の活動が彼らの目にとまり、プレゼンテーターとして招待をうけたのだ。他にはロンドン、ブリュッセル、カラカス(ベネズエラ)、モスタ(ボスニア)、セビリア、ブエノスアイレス(アルゼンチン)、マラガ(スペイン)、マドリード(スペイン)、ニューヨークなどのNGOが参加するという。
カタルーニャ広場は年末のアメ横
バスは30分ほどでカタルーニャ広場に着いた。バスを降りると、人、人、人、そこはまるでカオス、渋谷のスクランブル交差点状態である。
かなり大きい広場であるということは分かったが、なにしろ人が多くて全体は見渡せない。広場の中央付近では、ラテン系バンドのコンサートが大音量で行なわれている。またどういうわけかバラの花束をもって歩いている人が多い。
すごい熱気で圧倒される。熱気という意味では渋谷というよりは、年末の上野のアメ横状態というべきだろうか。
広場の隅に公衆電話をみつけマリアーノさんのメールに書いてあった番号に電話をした。名前を告げるとすぐに僕だと分かったようで、「いまからすぐに向かえに行くから、広場の角にあるカフェの前で会おう」とのことだった。「目印は?」と聞くので、「バックパックを背負って、大きいカメラを首からかけてる」と答えた。「OK、ジャパニーズスタイルってわけだね(笑)」とマリアーノ。
待つこと5分、彼は現れた。髭面の気さくそうな人である。年齢も僕と近そうだ。無事に会えたという安堵もあって、すぐに打ち解けた雰囲気になる。
さっそく近くにあるという彼らのオフィスに向かう。マリアーノによると、この辺りはアングラ系の小さな本屋やレコードショップがあり、最近若者に人気のエリアだそうだ。以前このエリアの建物の壁はグラフィティで埋め尽くされており、「現代アートの最前線」だったそうだが、いまはほとんど消し去られ雰囲気はだいぶ変ったそうだ。
「人が多く、エネルギーに満ちていて、面白いことが沢山ありそう」というのがバルセロナの第一印象だと伝えると、「そうさ、この都市はいま動いてるからね、面白いことは山ほどあるよ」とマリアーノ。
ちなみにバラを持って歩いている人が多いことが気になっていたが、「今日はサン・ジョルディの日で、男性は女性にバラを贈り、女性は男性に本を贈ることになってる」とのことだった。

