「小田急線上部利用区民意見検討委員会」設置にあたっての声明

2008年8月29日
下北沢商業者協議会 代表 大木雄高
Save the 下北沢 代表 下平憲治
まもれシモキタ!行政訴訟の会 代表 原田 学


 世田谷区は、本年7月8日、下北沢地区(代々木上原駅・梅ヶ丘駅間)の小田急線の地下化(国の連続立体交差事業)によって生じる鉄道跡地の利用に関して、旧建設省等において連続立体交差事業を推進してきた元官僚等を中心として「小田急線上部利用区民意見検討委員会」を設置し、世田谷区民等から、意見募集を行っている。
 小田急線の地下化により生じる鉄道跡地は3万9000㎡に及ぶが、広大な鉄道跡地の利用方法は、駅周辺の街づくり及び沿線住民の生活環境に多大な影響を与えるものであり、総合的かつ一体的な検討が不可欠である。
 実際に、国の定めた要綱に基づいて行われる連続立体交差事業(地下化)の事前調査では、単に鉄道の設計を行うのではなく、総合的検討を踏まえて関連事業計画を行い、特に駅周辺の中心市街地整備、駅前広場整備等の検討が重要であるとされている。
 ところが、国、東京都、世田谷区は、特に重要とされている駅前広場については、平成15年1月、5300㎡もの広大な下北沢の駅前広場計画を決定し、中心市街地整備については、下北沢の街を分断する幅26mもの補助54号線道路計画を前提に、平成18年12月、駅周辺の高層化と再開発を促す地区計画を住民の意見を無視し、強行採決の上、強引に決定した。
 このように、鉄道跡地利用の根幹となる駅前広場等については住民の意見を十分に取り入れないまま先行して決定しておきながら、この期に及んで、鉄道跡地利用について住民の意見を募集するというのは、住民を欺き、愚弄するものであるといわざるをえない。
 実際、今回の意見募集要項では、駅前広場、道路、駅ビルについては、意見募集の対象外とされ、住民は、極めて限定された範囲でしか意見を述べることができない。しかも、駅ビルについては、その概要さえ明らかにされておらず、住民が、鉄道跡地の利用について、総合的かつ一体的な観点から意見を述べることなど到底できないようにしている。
 振り返れば、一方では、情報を隠蔽し、住民が意見を形成することができないようにしつつ、他方では、形式的に住民の意見を聞く手続きを行うというやり方は、行政のこれまでの常套手段であり、今回の限定的な意見募集は、行政による住民無視の姿勢を象徴するものである。
 しかも、検討委員会は、住民の意見を十分に取り入れないまま行政側に立って事業を推進してきた元官僚らを中心メンバーとしており、このような委員会が本当に住民の意見を汲み取ることができるのか甚だ疑問である。
 我々は、鉄道跡地の利用については、駅前広場、道路、駅ビルを含む総合的な観点から住民の意見を取り入れて検討し直すべきであると考えるものであり、引き続き、下北沢の駅前広場、補助54号線道路を含めた計画の抜本的な見直しを国、東京都、世田谷区に求めるものである。
以上

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【9月13日追記】
以下のページに、同時に発表した公開質問状も掲載しました。

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